史書に見る史実の多くは無味乾燥ですが、史跡は正真正銘の歴史の語り部です。 散在する史跡を尋ねるうちに、その地域の歴史を広がりをもって実感できます。
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小浜(おばま)は千々石(ちじわ)から橘湾に沿って57号線を15キロ南下したところにある。小浜の旅館は国道沿いに橘湾に向けて立ち並ぶ。周囲は白い温泉の煙が立ち昇り、露天風呂の湯も良く、そこから眺める橘湾に沈む夕日は殊更美しく、これから摂る夕食の楽しさを期待させる。 橘湾の向う側は八郎岳(標高590メートル)を主峰とする長崎半島である。枇杷で有名な茂木主催の清掃活動に参加し、拾い集めた空缶類を大きいビニール袋に詰込みつつ八郎岳の頂上まで登り、昼食をいただいたことがある。

小浜温泉の泉温は100度近くあり、湧出量は1万5000トン、源泉は橘湾岸を走る小浜断層の海岸線に密集していると言う。
小浜旅館「伊勢屋」の屋号のいわれは次のようだ:
伊勢神宮は参詣者が減って危機に瀕したことがあった。この時神宮側は日本各地に連絡所を置き地元との連携を深め神宮参詣を勧めた。御師(おし)という布教者が家々を回って暦とお札を配って伊勢信仰を広めた。この御師を通じて人々は伊勢講という集団をつくり伊勢参りに行く。御師は広い屋敷を持ち、参拝の段取りや寝食の世話などする。

この旅館・伊勢屋ももとは肥前国をまとめる御師の屋敷だったかも。伊勢の名を冠した店が地方に多いのもそんな前歴があるからだろうか。