史書に見る史実の多くは無味乾燥ですが、史跡は正真正銘の歴史の語り部です。 散在する史跡を尋ねるうちに、その地域の歴史を広がりをもって実感できます。
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B-6I-11戦術的熱核重力爆弾
B61 Nuclear Gravity Bomb - Brookings Institution
http://www.brookings.edu/projects/archive/nucweapons/b61.aspx

この写真は、各種組立段階のB-6I重力落下核兵器で、そのもっとも小型軽量のB-6I-11はB-1B Lancer、B-2 Spirit及びF-16Cから投下できるように設計されている。1997年新型に近代化され、 異なった場所にいるにいる愚か者達を彼等が何も知らぬ間に叩き潰すことができる。現在米空軍はB-6I-7を750発保有している。1200ポンドのB-6I-11「バンカーバスター」は、重さ8900ポンドで9メガトンのB53「シテイバスター」 の後継として開発された。

後に地球貫通兵器と言われたB53がぜい弱なB-52からのみ投下できるのと対照的に、小型軽量のB-6I-11はステルス機B-2A爆撃機は勿論F-16C戦闘機から投下できる。B53は米国の兵器中最強である。真の 意味の地球貫通兵器ではないにしても、その恐ろしい威力で地中目標を吹き飛ばす能力があると信じられている。地上爆発するように信管を設定すると、そのエネルギーのごく一部が地表を通じて伝達され、目標の施設を揺らし葬り去る。9メガトンのごく一部でも多大の破壊力を有する。これに対し、B-61-11は威力範囲が広 いが、その最大でもB53の一部でしかない。しかしそれは地中深く潜入できるので、そのエネルギー出力は土壌と連鎖して衝撃波を効率よく発生する。

このB-61-11は重厚に要塞化された地下構造物を破壊するのにより効果が高い。B53用の目標と同等の深さにあるものに脅威を与えることができる。一方、B-61-11の低い威力は抑止力としての確実性を増している。B53は使用するには大きすぎ、汚な過ぎ、これを使用すると地上の付随した施設にも多大の損害を与える恐れがある。

新型のB-61-7(これをもとにしてB61-11が開発された)は0.3から約340キロトンの間で威力を選択できる。これは1985年に実用化され、1997年に改良された。オリジナルB-61は1968年に兵器庫入りした。B-61-7は空中でも地上でも爆発させうる。また、強化された地表貫通頭部システムと、遅延接触起爆信管がオプションになっている。B-1B、B-2 SpiritあるいはF-16C航空機に搭載できるようにするため、パラシュートを付けて投下できるようになっている。

秘密の核兵器
米熱核爆弾を西欧諸国が装備することを許した冷戦時の取引は終わらせるべきだ

イタリアは熱核攻撃する能力があるだろうか?ベルギーとオランダは敵の目標に水爆を投下できるだろうか?そしてドイツはどうか?この国は核攻撃を受ける恐れが強いので、最後の政府はすべての市民の核武装に反対できるだろうか?ドイツの空軍は広島を破壊したより13倍も威力のある爆弾を投下できる訓練はしていない、そう だろう?

欧州の薄汚れた秘密は、自前の兵器を製造できる英国、フランス及びロシア以外に核装備能力のある国が存在するということである。ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダが自国の航空基地に核爆弾を貯蔵し、それを投下できる航空機を保有していることは事実である。これら四カ国に推定200個のB-6I熱核投下爆弾が存在する。冷戦中に取り決められたNATO協定で、米国が持つこれらの爆弾を、紛争が起ったとき友好国のコントロール下に移すことができるとされた。ベルリンの壁が崩れてから20年、オランダ、ベルギー、イタリアそしてドイツのパイロット達は核戦争に直面せざるを得なくなった。これらの兵器は、いわゆる奇異を超えるものがある。それは、核拡散防止条約(NPT)の精神を揺るがすものである。1968年に締結されたこの条約は、ならず者国家が核を使用しようとする野望を法的に制約するものである。欧州へのB-61の分散という「核の重荷の分担」は、NPTが効力を発揮する以前に決められたものであるから、技術的には合法とされる。しかし、NPT条約加盟国として欧州の四カ国は米国と「核兵器の移管は受け入れない、そのような兵器に直接的にも、間接的にも 統制されない」と協定した。もちろんそれは長く続いてきたNATO条約をそのまま残そうとするものである。重荷の分担は冷戦の間は容認されたが、NPTレビュー会議で無効になった。そこで幾つかの国 はそれを、米国がその条約の下でその義務の一部として核軍縮へ向けての厳しい段階に挑む失敗例として扱った。

昨年、米空軍の報告書は、この兵器を貯蔵している欧州の基地は兵器を保護するための安全保障要求に適合しにくくなっていると報じた。これらの新事実はこの条約の不人気さに結びついている。ベルギー議会は既に満場一致で、NATOはこの兵器を引き揚げよと要求した。2006年の選挙では四カ国の国民のほとんど70%が米国製核兵器の引き揚げを望んでいるのだ。11月、ドイツ外務大臣Guido WesterwelleはBarrack Obama大統領のチェコスロバキアの首都プラーグでの演説で、核兵器のない世界に更新すると言ったのは、核兵器のない自由な欧州に向け「ドアを開放した」のだと公言した。

しかし、NATO軍事組織内の分子は、この兵器の擁護者である。 核兵器管理を掌る防衛機動部隊長官は、2008年この爆弾はNATOの重要な安全保障であり、同盟諸国が彼ら独自の兵器開発を阻止することで不拡散努力を支援できると言明した。この報告書はB-6Iが欧州に存在することは、「欧州と北米の同盟諸国間の政治的、軍事的リンクを維持し続けるもの」と結論付けている。

これらの判断は兵器統制専門家達を激怒させた。彼らは、NATO諸国は核弾頭付の陸上及び潜水艦長距離ミサイル数百発で防衛されるべきだと主張しているのだ。「核の傘は南朝鮮から1991年に引き揚げられた後に太平洋に産れたと同様、長距離兵器により防衛され続ける」と、米科学者連盟のHans Kristensenは言う。同盟諸国が自分自身で兵器の開発に駆られるのではないかという心配に対し、Kristensenは痛烈に「たとえ考え方が変わっても、どれだけ多くの国が自前の兵器を開発することを真剣に考えるだろうか?デンマーク、アイスランド、ポルトガルが本気で?」と反論する。

最近の米国とロシアの長距離兵器を減らそうとする両面のある交渉には欧州にあるB-6Iは含まれていない。オバマが進めている「核兵器の再検討」とNATOの戦略概念の見直しとが核負担の分担を要求する。しかし、この問題に早く取り掛からないと、各国はこの兵器を取り除くためにそれぞれの道を踏み出すであろう。2001年ギリシャ空軍が新型戦闘機を発注したとき、B-6Iを搭載できない機種を選び、米国にそこにある兵器を引き揚げるよう強制した。米軍はいまだトルコにこの兵器を置いているが、トルコ空軍はもはや持たないだろう、と専門家は見ている。近じか、ドイツはトルネード戦闘機を退役させるだろうがEurofighterに代わるものはB-6Iを搭載できないだろう。「NATO諸国は一般にこの問いに対して後ろ向きの答えをしている」と戦略的・国家的研究センターのHeather Conleyが言う。西欧諸国に隠れた核兵器庫を与えることは評判が悪く、不安全で全世界の核非増殖努力を妨害するものであり、今こそやるべき時が来ている。(TIME 2月8日)

米戦術核撤去で欧州5カ国連携
ベルギーなど近く要求へ

[ブリュッセル=時事] ベルギー、ドイツ、ルクセンベルグ、オランダ、ノルウエーの欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟五カ国は近く、欧州に配備されている米戦術核の全面撤去を米国に求める方針だ。

欧州内では、ベルギー、ドイツ、オランダに各10~20発、欧州全体では200発以上の米戦術核が配備されているとされる。ベルギー首相府によると、五カ国は数週間以内にこれらの撤去を求める共同声明を発表する予定。欧州内の米核兵器をめぐってはドイツが昨秋、自国内からの撤去を求める方針を表明。他の一部欧州諸国がこれに歩調を合わせた。

五カ国としては、「核兵器なき世界」を唱道するオバマ大統領に核軍縮を働き掛け、五月にニューヨークで核拡散防止条約(NPT)再検討会議を控え、NATOとして核軍縮で一枚岩になることを目指している。

しかし、米国など他の加盟国の出方は不透明で、NATO内での立場の調整は難航が予想される。(中日新聞:2010年2月)